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両親のパーキンソン病が教えてくれた事

私の両親は二人ともパーキンソン病を患い、それぞれ10年以上の闘病を経て無くなりました。
パーキンソン病は寿命に関係ない、と言われるとおり、二人とも80歳での他界となりましたので、寿命としては平均的だったのではないかと思います。
65歳の時に発症した当初、今はいい薬が出ているから、ちゃんと薬を服用すれば今までと同じように暮らせますよ、と言われてそれを信じていましたが、病気は徐々に進行し、どうなってしまうのかという恐怖と、徐々に自由の効かなくなる身体への苛立ちや、薬の副作用による幻覚などの症状による混乱などに疲れ果てた10年でした。
どうして二人がパーキンソン病を発症してしまったかは心当たりがあります。二人の4人の子供の内、一番上の男の子は優秀な子供時代、誰からも、もちろん両親からも期待されていましたが、父親の転勤によって生活環境が大きく変わってから学校に行けなくなり、そのまま社会にでることもできないままずっと両親を恨み続けていたのです。自分が社会不適合者になったことを「お前らのせいだ」と両親を責め続け、両親も「私達のせいだ」と自分たちを責め続けていました。
子供の人生を台無しにしてしまったという強い後悔を長年抱え続ける事による強いストレスを長期間にわたり受け続けることが、パーキンソン病を発症するきっかけになったのではないかと思うのです。
二人は結局、それぞれが進行度合いは異なったものの最終的には嚥下運動が出来なくなり、父は胃ろうを設置して寝たきりのまま最後の2年を過ごし、母は胃ろうを設置せず食事も薬も取る事が出来なくなり、亡くなりました。
両親がパーキンソン病であった様を見ていた私達兄弟は、将来自分の身に起きるかもしれない事に恐怖を感じるとともに、どうすればいいのか、二人が見せてくれた生き様を自分たちの反面教師として繰り返さないようにしようと思っています。真面目過ぎる程真面目だった両親が置いていったパーキンソン病の種という置き土産を決して芽吹かせないように。